いきなりですが、クイズです
何個かけましたか?
”窓”と書いた人はいないでしょうか?
もう一度問題を見直してみてもらえばわかりますが、”窓”という単語はありません
こんな風に記憶が自分の中で改ざんされることがあるよっていうことを書いていきます
誤情報効果
最初のテストを正式にやると85%の人が窓という単語があったと思い込むそうです
書いてあった単語が思い出せないだけならまだしも、どうして書かれてもいない単語を回答してしまうんでしょうか?
これは回答者自身が、自分に間違った記憶を植え付けたということになります
ガラス、ブラインドなどの単語から窓を連想し、回答してしまったと考えられます
他にもこんな実験があります
結果はどうなったと思いますか?
より激しい事故をイメージさせる表現を使って質問された被験者の方が、速い速度を回答しました
激突したとき~と聞かれた人と、接触したとき~と聞かれた人の間の回答の平均速度は10km/h以上の差がありました
同じ映像を見ているのに何でこのようなことが起こるのでしょうか
記憶は写真とは違う
”記憶”はそれを覚えた時の状況を脳が記録して、それを必要な時に引き出しているというイメージを持つ人が多いと思います
が、実際にはそうではありません
思い出そうとするたびに記憶は再構築されています
なので、最初の単語のテストなら自分が覚えている単語を思い出していくうちに、語群のイメージが構築されて、そのイメージにそった単語が記憶に植え付けられていきます
衝突事故のテストなら、一度見た映像を質問されて思い出そうとするとき、質問の中の単語が記憶の再構築に影響します
衝突の映像のイメージが質問の単語によって多少ゆがめられ、そのイメージから妥当な速度を予想した結果、質問ごとに回答に差が出たというわけです
記憶の再構築の状況によって、記憶はすりかわる
人の記憶にはあまりあてにならない一面もあることがわかりました
今でも事件の目撃者の情報など、人の記憶が重要な情報として扱われることは多いですが、質問のしかた1つで事実と異なる結論が導き出されてしまう可能性があることを知っておくべきですね
引用:思考のトラップ 脳があなたをダマす48のやり方 (二見書房)
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