確か大学の熱力学で勉強したのが最初だったと思います
式ではSであらわされるこの物理量について考えていきましょう
いろんな熱力学の式で登場するエントロピーですが、あんまり意味はわからずにつかってました
この記事でもこの物理量の詳しい解説とかはできませんが、世の中のエントロピーについて考えてみたことを独り言のように書いていきます
エントロピーとは
Wikipediaによるとこんな感じ
エントロピー(英: entropy)は、熱力学および統計力学において定義される示量性の状態量である。熱力学において断熱条件下での不可逆性を表す指標として導入され、統計力学において系の微視的な「乱雑さ」[注 1]を表す物理量という意味付けがなされた。
引用元:Wilipedia
乱雑さとか無秩序さという言葉で表されることがあります
乱雑さ?って感じですが、物が散らばっている状態がエントロピーの大きい状態、きれいに整列された状態がエントロピーが小さい状態というイメージです
エントロピー増大の法則
熱力学第二法則でエントロピーに関して、こんな法則があります
エントロピー増大則
孤立系、及び断熱系において不可逆変化が生じた場合、その系のエントロピーは増大する。
引用元:Wikipedia
細かいことはおいといてざっくりいうと、なにもしなければ世界のエントロピーは減少せずに増大していくということです
今の状態から増加する方向の一方通行なのです
もっと具体的に
世界のエントロピーが増大するというのをもっと具体的に考えてみましょう
無秩序さ、乱雑さが増すということなので建物がくずれたり、形作られた地形は崩れて行ったり、生き物も散り散りになって二酸化炭素や水に分解されていくということだとイメージします
エネルギーを投入することで秩序は保たれる
放っておくと物も生き物もその形を保つことはできないということになりそうです
でも、僕たちは生きているし、僕たちの町は壊れないで人が生活を続けています
なぜでしょうか
エントロピー増大の法則に戻ってみましょう
”孤立系 及び断熱系において”という前置きがあります
これの意味するところは系(一塊のシステム、環境)の外部とのモノやエネルギーのやり取りがないということです
今考える系を地球だとすると、地球は孤立系でしょうか?
違います 宇宙とのエネルギーのやりとりがあります
太陽のエネルギーをうけとっています
外部とのやり取りがあれば、地球という系は”孤立系及び断熱系”ではないのでエントロピー増大則からは脱出することができます
植物のおかげでエントロピーは保たれる?
地球上で太陽のエネルギーを受け取って秩序につなげているのはなんでしょう
一番に思いつくのは植物じゃないでしょうか
太陽のエネルギーと二酸化炭素を使って植物は光合成をします
二酸化炭素を使って植物のからだという秩序を作っているのでエントロピーは減少しています
太陽のエネルギーによって生まれる風や天気、水の流れを使って発電をするという点では僕たち人間も太陽エネルギーを使って秩序を作っているということもできますが、植物に比べればそれは微々たるものじゃないでしょうか
火力発電だって大昔の植物が変化してできた石炭や、植物を起点にして生まれた動物からできた石油を使っているので大元は植物のおかげといえると思います
エネルギーを使って秩序をつくる
こうして太陽からもらったエネルギーをいろんな経緯をへて僕たちの世界は秩序を保っています
生き物の体は植物からエネルギーを得たり、そういった生物を食べてエネルギーを得たりして生き物は自分の体の秩序を保って生命を維持します
人間社会の構造物やものもそうです
エネルギーを使って道や建物を建設します
古くなったものはメンテナンスして壊れないように維持します
逆にこれらのエネルギーがなければ秩序を保つことはできません
エネルギーのインプットがなくなれば、生き物は生命を維持できずに最終的には二酸化炭素と水になって地球のエントロピーを増大させます
構造物も崩れ去ってエントロピーを増大させます
組織のエントロピーもエネルギーを加えなければ増大する
物理的な話でいうと、やっぱりエントロピー増大則は正しいように思えます
僕はこの法則は人間社会の組織にも当てはまると思っています
会社などの組織もエネルギーのインプットがあるから維持されます
会社の場合のエネルギーはお金です
会社の売り上げがあって、このお金が会社の中をめぐります
製品を作ったり、人を雇ったりするのにはお金がかかります
このエネルギーのインプットが続く間は会社組織は持続します
ですが、このインプットがなくなったときには会社はつぶれます
中にいた人は社会に放り出されてエントロピーが増大します
組織の運営という意味では個々人の意志みたいなものがエネルギーになります
運営を続けていくために必要な労力がなければ組織は維持できません
なんとなく続いているだけに見えるグループのつながりもメンバーが意志を組織のために注ぎ続けるからこそ維持できているのです
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