象の鼻だけでなく全身を見る
英単語の意味を人と話す時に自分が思ってるのと人が思ってるのが違うときってありませんか
まずはそんな場面に似た寓話を紹介します
六人の盲人と象
ある日、六人の盲人が象を触ってその正体を突きとめようとした。
一人目の盲人は象の鼻に触り、「象とはヘビのようなものだ」と言った。
二人目の盲人は象の耳に触り、「象とはうちわのようなものだ」と言った。
三人目の盲人は象の足に触り、「象とは木の幹のようなものだ」と言った。
四人目の盲人は象の胴体に触り、「象とは壁のようなものだ」と言った。
五人目の盲人は象のしっぽに触り、「象とはロープのようなものだ」と言った。
六人目の盲人は象の牙に触り、「象とは槍のようなものだ」と言った。
それから。六人の盲人たちは長いこと大声で言い争い、それぞれが自分の意見を譲らなかった。
引用元:座右の寓話 戸田智弘 ディスカヴァー携書
単語の意味1つ1つは象の体の一部を切り取ったもの
物事の一部だけでなく全体を見ましょうという教訓的な寓話なんですが、今回言いたいのはそれとはとちょっと違くって、英単語も(たぶん日本語も)象みたいに1つの概念を表してて、それの一部を切り取って、いろんな意味をもっているんだと思うってことです
例えばmediaという単語
日本語でもマスメディアという単語は使われるのでテレビ番組などの情報媒体を指す言葉のイメージが強いです
mediaはmediumという単語の複数形でこんな言い方もできます
Air is the usual medium of sound.
情報媒体の意味しか知らないと何のことか意味不明な文章ですが、ここでは(音を)伝えるものとして、使われています
なのでmediumという単語は何かを広めるために間に入るもの全般を指す言葉というイメージのようですね
今回の場合は表面的な意味と概念の意味が近いのでイメージしやすかったですが、他にも全然違うことを表しているような多義語についてもこういう根底にある共通の概念みたいなものがあるのだと思います
英語の勉強をするときにはそういうところも意識しながら、単語の意味だけを覚えるのではなく、根底にあるもののイメージをしながら覚えていくと面白いし、覚えやすさも違ってくると思います
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