問題にぶちあたったとき、どうしようと悩んでも考えが漠然としていて何をどうがんばればいいかわからないものです
ただやみくもに頑張るのではなく、型にはめて考えてみると今までは思いつかなかったアイデアが見つかるかも
1.論理的思考(ロジカルシンキング)
結論と根拠のつながりを明確にし、客観的かつ合理的に考えるための思考法
”○○だから××”でつながる考え方ともいえる
結論と根拠がそれぞれ明確であり、さらにそれらが適切に結びついていることが重要
- 論点を決める
- 情報を集める
- 何が言えるかを考える
- 論理を構造化する
2.批判的思考(クリティカルシンキング)
健全な批判精神をもちながら、 物事を論理的に考える思考法
論理的思考は結論と根拠を筋道立てて考えるものですが、それは問題解決の場面では必須ですが、前提を誤って設定したり、解釈を間違えたりすると効果を発揮しません
批判的思考にはこのような論理的思考の注意点を補う機能があります
前提は正しいのか、結論と前提はほんとうにつながっているかなど 、客観的かつ批判的な目線で思考を行います
- 論理を展開する
- 論点を疑う
- 結論と根拠のつながりを疑う
- 前提を疑う
3.演繹的思考
実際に見聞きした物事に対して、一般的なルールや理論などの大前提から結論を導き出す思考法
例えば”すべての物体は落下する”という一般論が大前提として存在し、”リンゴは物体である”という小前提があったとすると”リンゴは落下する”という結論が導かれます
これが演繹的な思考の論理展開です
演繹的思考は推論の一種です
推論とは既知の情報から未知の結論を導き出す論理的な思考過程のことです
あらかじめ得られている情報である”前提”から決断を下します
- 大前提を把握する
- 小前提を把握する
- 結論を導く
4.帰納的思考
いくつかの具体的な物事の中から共通点を見つけ出し、普遍的な一般論を結論として導き出す思考法
演繹的思考とは逆の流れをたどります
事象の中からどのように共通点を見出すか、そこからどのように結論を導き出すか、思考する側に想像力や知識、経験が求められます
- サンプルを集める
- 一般化して結論を出す
5.アブダクション
ある事実が起きた理由を説明できる仮説を考える、という思考法
日本語では仮説形成といいます
基本形は 驚くべき事実Zにであう→もしY(説明仮説)が真実だとすると、Zは当然のことである→よってYは真実であると考えられる という流れです
具体例を挙げると、 リンゴが木から落ちたという事実に驚き、地球とリンゴが引き合っているという仮説を考えるといったことです
飛躍的な考え方をする思考法であり、”発見の思考法”ともいえます
- 驚くべき事実に出会う
- 説明仮説を立てる
- 説明仮説を検証する
6.要素分解
そのままでは考えるのが困難である複雑な対象を小分けにする方法
例えば、上司と部下のコミュニケーションの問題について考えるとき、上司側に問題があるのか部下側に問題があるのか、スキルの問題かマインドの問題かといった具合に細かく要素を見ていきます
要素を分解することで深堀して考えやすくなっていきます
- 足し算型の分解をする(分解したものを足し算すると元に戻るような分解のしかた)
- 掛け算型の分解をする(対象とする物事を因数に分解する方法)
- 問題を特定して解決策を考える
7.MECE
Mutually Exclusive and Collectively Exhaustiveの頭文字をとった言葉
もれなくダブりなくという意味の言葉です
問題点の洗い出しや市場調査などの情報収集、整理、分析において重要な考え方であり、論理的な思考に取り組むうえで欠かせない思考法です
- 情報収集の目的を設定する
- 情報収集の切り口を決める
- 漏れとダブりをチェックする
8.PAC思考
Premise(前提)、Assumption(仮定)、Conclusion(結論)の3項目に着目し、結論の妥当性をチェックすることで、思考の精度を高める思考法
批判的思考を行うための具体的な思考法の1つです
論理的思考は、結論と前提が正しく結びつけるものでしたが、その結論と前提の間に存在するのが仮定です
PAC思考ではその仮定の正しさを疑い、主張の妥当性を確認します
- テーマをPACに沿って分解する
- 仮定の正しさを確かめる
- 前提の正しさを確かめる
9.メタ思考
思考についての思考のこと
具体的に何らかの思考を行っている自分自身を客観的かつ俯瞰的に見つめ、何を考えるかを考える、どう考えるべきかを考えるという思考法です
行動や意思決定などの具体的なアウトプットを思考の対象とするのが”対象レベルの思考”、その対象レベルの思考をさらに思考の対象とするのが”メタレベルの思考”です
- 対象レベルの思考を可視化する
- メタレベルで考える
- 対象レベルの思考に反映する
- メタレベルと対象レベルの行き来を繰り返す
10.ディベート思考
ディベートとは論題に対して賛成・反対の立場に分かれて議論を行い、ジャッジマンを説得する過程を通して、論題に対する最善の解を探すものです
賛否両論が出てくるため、物事を論理的に考える方法としても有効です
このディベートの考え方を問題解決の場面に持ち込むことで、物事を論理的にとらえ、多様な視点で意見をぶつけ合わせながら、よりよい結論を探求するのが”ディベート思考”です
- 論題を設定する
- 賛成意見を出す
- 反対意見を出す
- 賛成と反対を繰り返す
- 結論を出す
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