僕たちの意思決定はどうやってされてるんだろうと考えることがあります
自分の意志なんだから自分で決めてるに決まってると思われるかもしれません
でもなんでかわからないけど気分がいいとか、なぜか元気がでないとかそんなことってないでしょうか
僕たちは自分で認識している以外にもいろんな外部からの刺激を受けてそれに反応しています
反応した結果出てくる脳内物質が僕たちの気分にも作用しています
どんなときにどんな脳内物質がでて、どんな作用をするのかを知ることはいつも機嫌よく生きていくことのヒントになるかもしれませんよ
エンドルフィン
エンドルフィンは、脳内で機能する神経伝達物質のひとつです。内在性オピオイドであり、モルヒネと同様の作用を示します。特に、脳内の「報酬系」に多く分布しています。
エンドルフィンは、以下の特性を持っています:
- 鎮痛効果: モルヒネの約6.5倍の鎮痛効果があります。
- 多幸感: 脳内麻薬とも呼ばれ、多幸感をもたらすと考えられています。
- ランナーズハイ: 長時間の運動(例:マラソン)によって分泌され、気分が高揚する現象です。
”多幸感”ていう言葉、違法薬物の説明文でよく見るせいでちょっと怖い感じがしてしまう
エンドルフィンは、1975年に異なる2つのグループによって発見されました。スコットランドのジョン・ヒューズとハンス・コスターリッツは、豚の脳からこの物質を「エンケファリン」と名付けました。同じ頃、アメリカ合衆国のラビ・シマントフとソロモン・スナイダーは仔牛の脳から同様の物質を発見し、いずれもそれを「エンドルフィン」と名付けました。この語は「脳内モルヒネ」を略したものであり、「体内で分泌されるモルヒネ」の意味です。
エンドルフィンは、ストレス時に放出され、鎮痛や多幸感をもたらします。また、かゆみを増強させる作用もあります。
アドレナリン
アドレナリンは、副腎髄質から分泌される神経伝達物質であり、血糖量を高める作用を持ち、インシュリンと拮抗的に働いて血糖量の調節を行います。また、心臓の働きを強めて血圧を上げ、気管を拡張させる役割も果たします
アドレナリンは、以下の特性を持っています:
- 鎮痛効果: モルヒネの約6.5倍の鎮痛効果があります。
- 多幸感: 脳内麻薬とも呼ばれ、多幸感をもたらすと考えられています。
- ランナーズハイ: 長時間の運動(例:マラソン)によって分泌され、気分が高揚する現象です.
アドレナリンは、1901年にスコットランドのジョン・ヒューズとハンス・コスターリッツによって発見されました。この物質は「エンケファリン」とも呼ばれ、強心剤や止血剤、喘息鎮静剤として利用されています。
ドーパミン
ドーパミンは、脳内で分泌される神経伝達物質の一つで、私たちの幸福感や力を高める役割を果たします。以下にドーパミンの効果を簡潔に説明します:
- 快感、達成感、幸せな気持ち: ドーパミンは別名「幸せホルモン」と呼ばれています。目標達成や好きなことをするときに分泌され、幸せを感じることができます。
- やる気、モチベーションアップ: ドーパミンはやる気やモチベーションを高める効果もあります。幸せを感じると脳は「もう一度幸せを感じたい!」と思い、自己成長を促します。
- 認知機能の向上: ドーパミンは集中力や記憶力、注意力などの認知機能を高めます。仕事や勉強の効率も向上します。
ドーパミンは私たちの生活に深く関わる重要な物質であり、適切にコントロールすることで幸福度を高めることができます
ノルアドレナリン
ノルアドレナリンは、副腎髄質から分泌される神経伝達物質で、交感神経が優位にはたらくと分泌されます。以下にノルアドレナリンの特徴を簡潔に説明します:
- 身体的または精神的なストレス時に放出: ノルアドレナリンは、驚きや興奮、恐怖などを感じさせる神経伝達物質として知られています。交感神経の活動が活発になると、心拍数が上昇し、血圧が上昇するなどの変化が体に現れます。
- 精神疾患との関連: ノルアドレナリンのはたらきのバランスが崩れると、うつ病やパニック障害、神経症などを引き起こす恐れがあります。ただし、ノルアドレナリンのはたらきを調整することで、精神疾患の治療に効果があることがわかっています。
- アドレナリンとの違い: ノルアドレナリンは副腎髄質から放出されるホルモンで、アドレナリンとは異なる役割を果たします。アドレナリンは心拍数を上げて血糖値を上昇させる一方で、ノルアドレナリンは主に末梢血管を縮め、血圧を上げる作用があります.
ノルアドレナリンは、心の健康を保つために重要な役割を果たしています。
オキシトシン
オキシトシンは、脳内で生成されるペプチドホルモンの一種で、脳下垂体から分泌されます。以下にオキシトシンの特性を簡潔に説明します:
- 出産時の効果: オキシトシンは子宮平滑筋を収縮させ、陣痛を起こして分娩を促し、出産後は子宮の回復を促進します。
- 幸福感との関連: オキシトシンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、幸福感をもたらすと考えられています。
- 学習意欲と集中力の向上: オキシトシンが分泌されるとストレスや不安が緩和され、学習意欲や集中力が高まります。
オキシトシンは、スキンシップや友人との会話、香りを楽しむなどの方法で増やすことができます
セロトニン
セロトニンは、神経伝達物質の一種であり、体内で特に重要な役割を果たしています。以下にセロトニンについて詳しく説明します。
- セロトニンとは?
- セロトニンは、脳内で働く重要な神経伝達物質の一つです。ノルアドレナリンやドーパミンと並んで、体内で特に重要な役割を果たしています。
- セロトニンは人間の睡眠や食欲に大きな影響を与え、ストレスによるイライラを抑えて心身の安定や心の安らぎにも関与します。そのため、オキシトシンとともに「幸せホルモン」とも呼ばれています。不足すると気分が落ち込んでやる気が出ない状態に陥りやすくなるとも考えられています。
- セロトニンの体内分布
- 腸内に約90%、血液中に約8%、脳内の中枢神経系に約2%が存在しています。
- 腸内のセロトニンは消化管の働きに影響を与え、血液中のセロトニンは止血や血管の収縮に関与します。
- 脳内のセロトニンは感情、食欲、性欲、睡眠、情動、記憶、学習などの中枢機能に影響を与えています。
- セロトニンの効果と働き
- セロトニンは精神のバランスを安定させ、心のバランスを整える作用があります。
- 不足するとやる気が低下したり、イライラして怒りっぽくなったりすることがあります。
- 現代人の生活スタイルはセロトニンが不足しやすい傾向にあります。
- セロトニンを増やす方法
- 規則正しい生活を送ることが一番重要です。
メラトニン
メラトニンは、脳の松果体から分泌されるホルモンの一種です。必須アミノ酸であるトリプトファンから合成されます。メラトニンは以下の役割を持っています:
- 生体リズムを調整する: 季節リズムや睡眠・覚醒リズムなど、さまざまな生物の基本機能のリズムを調整します。明るい光を浴びると分泌が減少し、夜になると増加します。
- 睡眠を促す: 就寝時間の1~2時間前に分泌され、覚醒力を低下させて睡眠に向かわせます。
- 老化を抑える: 抗酸化作用があり、活性酸素から体を守る効果が期待されています。
セロトニンと同様に、メラトニンも重要なホルモンであり、適切な生活習慣を整えることでその効果を最大限に活かすことができます
コルチゾール
コルチゾールは、体内の副腎で産生分泌されるステロイドホルモンの一種で、人間がストレスを感じると放出され、血液中を巡り全身に運ばれます。様々な臓器にコルチゾールの受容体が存在しており、それらの受容体にコルチゾールが結合することで、生命の維持に不可欠な働きをします.
コルチゾールの主な役割は次の通りです:
- ストレスへの適応力・抵抗力向上: 脈拍や血圧を上昇させて、ストレスに対処する能力(集中力など)を高めます。
- 糖代謝の調節: ブドウ糖の合成を促進し、血糖値を上昇させることで低血糖状態を防ぎます。
- 免疫系や炎症反応の抑制: 免疫系の過剰な反応を抑制して、炎症を抑えます。特に、炎症反応を抑える効果に優れており、腫れやかゆみなどの症状を抑えるステロイド薬の原料にもなっています。
適切なコルチゾールのコントロールは健康維持に重要です。
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