突然ですが、自己評価は正しくできてますか?
”井の中の蛙”といいますが、井戸という狭い世界しか知らない人は自分の自己評価を高く見積もってしまうことは特別なことではなく心理的にあるあるなことです
逆に”大海を知る”人は自己評価を過大にしすぎることは少ないです
逆に過小評価してしまうこともあります
この自分の評価を正しくできない特性はダニング=クルーガー効果といいます
ちょっと恥をかくくらいならまだいいですが、自己評価がずれてるせいで大きな痛手を負わないように人間の自己評価の特性を勉強しておきましょう
なぜ自己評価を間違えるのか
人はあるテーマについて知らなければ知らないほど、知るべき知識の総体も小さいと思い込む傾向があります
多少の経験を積んで初めて、まだわかっていない部分の広さや深さがやっと見えてくるのです
内輪で歌がいちばんうまいといわれている人が調子に乗って普通レベルの歌をYoutubeにどや顔でアップロードする一方で、大学である程度専門的な知識を身に着けた人がネットで専門分野についてあまり語らなかったりするのはそういうことです
カラオケに行く仲のいい人たちという狭い世界で歌の良しあしを比較しているだけでは自分の評価もその狭い世界のなかだけのものになり、その中で少しでもうまい部類に入れば自分への評価は過大になりがちです
一方で大学で4年間も専門分野を勉強すれば、知識を蓄えていく中でその分野の奥深さや難しさにもたくさん直面します
その中で自分が特別優れているわけではないという評価を自分にしてもおかしくありません
こんなふうに自己評価は自分が評価基準とする世界の広さによって変わってくるものなのです
ダニング=クルーガー効果が発動するとき
ダニング=クルーガー効果はどんな時も必ず作用するというわけではありません
過大評価するときと過小評価するときでどんな人に効果が発動するかは変わったりもします
絵で説明するとこんな感じ
あいつよりできた気がする!
全然できなかった。。。
2人の自己評価だけでみると簡単な問題も難しい問題もできない人ができる人より上手くいったことになっています
一方で実力はできる人の方が上という、できない人にとってはうぬぼれが加速してしまう結果になっています
これはかなり極端な例だと思いますが。
さっきも書いたように、この効果の裏には経験の差があります。
技能が高い人ほど、そのための訓練を積んでおり、経験も豊富だから、自分の力を他社と適切に比較できます。
一方、技能の低い人は、それほど訓練もしておらず、経験が乏しいため、人よりできるか適切に判断できません。
能力の低い人にとっては恥ずかしい自己評価をしてしまう厄介な効果ですね
投資の世界でもダニング=クルーガー効果がある?
心理学の記事を書くたびに最後に投資、FXに無理やりでもつなげたコメントを書いているので、この記事でも書いてみます
投資やFXでは初心者はいきなり大きい額で突っ込みがちです
特に最初のトレードでうまくいってしまった場合はその傾向は増強されます
FXは特に一撃で大きい金額を稼ぐというイメージがあるのでその傾向が顕著です
コロナショックとかフラッシュクラッシュとか多くの人が多額の損失を出した出来事を経験していないのでリスクの見積もりが甘くなります
その結果、初心者にとってトレードは”簡単な問題”となり実力より自己評価が高くなります
そして無理なトレードをやっているうちに大損して退場というのが最悪シナリオです
一方、トレードを長く経験している人はいろんなイベントを経験していますし、成功や失敗の経験もたくさんしています
そのため、自分を過大評価することはないのでリスクを取りすぎることが初心者より少ないです
それでもトレーダーとして大成功まで行ってない人は自己評価が実力より低すぎていることが考えられます
トレードを自分にとって”難しい問題”ととらえてしまい自己評価が低くなり実力通りのトレードができていないのかもしれません
ここからさらにトレード経験を積んでいき、実力と自己評価が近づいてきたときにさらに成功する可能性もあると思います
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